2012年04月02日
<4月号>第四回「街角」編
今月の特選ネタ予想外の寒さに震えることも多かった3月が終わり、ぽかぽか陽気がうれしい4月がやってきましたね。
布団から出るのも億劫だったのが、啓蟄⇒春分と暦が示す通り、めきめき過ごしやすい季節になりました。
と同時に、花粉症の方々には憂鬱なシーズンの本格到来なわけですが・・・。
僕も花粉症とは十年来の付き合いでして、とはいえ、未だに付き合い方は分かりません。
静岡でも栽培の盛んなお茶「べにふうき茶」は花粉症に効くと聞いたので、早速飲んでみることにします。
そんなわけで(?)、今回は春の花粉に悩みつつ、啓蟄の虫のように街へ這い出してまいりました。
街角で見つけた気になる橋シーンを大特集です!
橋めぐり3月号「大井川橋編」の取材で見かけた橋ポイントを再訪してきました。
なにも、鉄橋や吊り橋だけが橋じゃありません。普段暮らす街の中にも、意外と面白い橋は多いんですよ。
まずはこちら。
(1)用水路に架かる橋
(鴨の仲の良さに嫉妬・・・しないよう自分を落ち着かせること大事ですよ)
橋めぐり3月号「大井川橋」編の取材の時に見つけました用水路橋。
大井川橋の近く、河原一丁目(GoogleMapへ飛びます)。
一見何の変哲もない小さな橋の一枚ですが・・・
いやはや。この風情がたまりません。
橋の緑フェンスがいいアクセントになってます。
でも、まあ一言でいうと、この橋がいい理由はやはり、2羽の鴨が仲睦まじく寄り添っているところです。
橋ポイント「5」★★★★★☆☆☆☆☆(最大10☆満点中)
仲睦まじい度「7」★★★★★★★☆☆☆(最大10嫉妬満点中)
続いてはこちら(サクサクいきます)。
(2)橋を渡るミカン
(数分後見に行くと、ミカンは消えていました。
食べられたんではなく渡りきったんだ好意的に解釈しています)
民家と民家の間を流れる、小さな小さな用水路に、控えめに板が一枚架かっています。
その上には、これまた控えめにミカンが1つ。橋を渡っています。
「ああ、橋っていうのは、人間だけのものじゃないんだな」と再認識させられた、見る人の橋観(橋への価値観)を揺さぶる意義深い一枚。哲学的とも言えるでしょうか(さすがに言えない)。
庭先に茂る植物たちにとって、さらには植物に集まる虫たちにとっても、この用水路は命の綱。そこに架かるこの板も、実は立派な橋なのです。
小さな小さな用水路を見たままにドブと言いたい気持ちをグッと押さえてください。
ちなみにこの橋、「越すに越されぬ大井川」で有名な、島田市河原町にある、「川越し遺跡」(島田市HPへ)で見ることができます。
地図はこちら。駅から近いので、ぜひに観光いらしてください。次回以降、橋めぐりでこの遺跡を取材するとかしないとか・・・。
(※編集部から大事なお知らせ。この記事はミカンがまだあるかどうかを保証するものではありません。
ミカンが無かった場合の責任は負えませんのでご了承ください。)
橋ポイント「6」★★★★★★☆☆☆☆(最大10☆満点中)
ミカンを食べたくなる度「6」★★★★★★☆☆☆☆(最大10空腹満点中)
(3)脅威!乱立する自家製橋たち
(なぜか九龍城を思い出し、不思議な高揚感を感じさせる一枚ですね)
「自家製の橋がたくさん見られる場所がある」
そんな意味不明な未確認情報を頼りに行きついたのは、とある住宅街。一見何もおかしな点はなく、「またガセか・・・」と帰ろうとしたその時!
何気なく裏手を見ると、こんな光景が飛び込んできました。
この橋の自家製っぷりは、なかなかのものですよ。
一つひとつは小さいものですが、100メートル近い用水路にときに整然、ときに歯抜け、またあるときは途中で崩壊しながら並ぶ様は、圧巻です。
今度は渡っているところを見てみたい。
橋ポイント「8」★★★★★★★★☆☆(最大10☆満点中)
渡るときに必要な勇気度「9」★★★★★★★★★☆(最大10ビビリ満点中)
(4)正覚寺へ向かう橋
(これって何叉路っていうんですか)
でました。二股橋。
一見無意味な様は現代美術作家・赤瀬川源平の超芸術トマソンかと思いきや、いやいや。
トマソン、もしくは超芸術トマソン(ちょうげいじゅつトマソン)とは、赤瀬川原平らの発見による芸術上の概念。
不動産に付属・保存されている無用の長物。創作意図の存在しない、視る側による芸術作品。(Wikipediaより)
違います。ちゃんと意味があるんです。
左の橋は前方のお寺へと続き、右側は一般道がそのまま伸びた橋。
同じ距離を同じ理由で架けられた橋なのに、様式はまったく違います。
方やお寺風の装飾の施された石造りの橋。もう一方はただ単に川を渡るためだけにある、コンクリート道路の姿。
左右の対比。たまりません。お腹いっぱいです。
この橋があるのは、島田市の正覚寺(静岡新聞HPへ)。毎年2月11日に行われる大黒祭が有名です。
この祭りは修行を終えた荒行僧が白衣を脱ぎ捨て、下帯のふんどし姿で水をかぶる勇ましいもので、島田市名物の一つ。
商売繁盛や厄除けを祈願するお祭りで、出店もありますよ!一度ご覧ください。
橋ポイント「7」★★★★★★★☆☆☆(最大10☆満点中)
現代アート度「2」★★☆☆☆☆☆☆☆☆(最大10トマソン満点中。意味のある建築なので伸びず)
いかがだったでしょうか今回の橋めぐり「街角」編。
一歩住宅街へ足を踏み入れれば、こんなにバラエティに富んだ橋たちがあちこちにいるんです。
田んぼや畑の用水路、工事現場の工業用水路、庭先の小川、ドブ・・・水が流れれば、誰かがそこに橋を架けるものです。
橋ポイントの高い場面に出くわすと、花粉に苦しみつつ街を散策(not徘徊)した甲斐があるってもんです。
みなさんも、面白い橋を見つけたらご連絡ください!
ではではまた次回、「街角」編Part2(あるのか?)でお会いしましょう!
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